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新しい処置器具(Hologic MyoSure MANUALティッシュリムーバルデバイス)の導入について(藤原医師)

2022.9.10
お知らせ
医局より

ホームページをご覧のみなさまへ

いつも当院のホームページをご覧いただきありがとうございます。

今回は当院で2022年8月より導入した新しい処置器具(Hologic MyoSure MANUALティッシュリムーバルデバイス)を紹介させていただきます。

不妊治療中、超音波や子宮鏡で子宮内腔(受精卵が着床する部位)にポリープや子宮筋腫が見つかることがあります。
通常、子宮内膜ポリープや子宮筋腫を切除する際は電気メスを使用して切除するため内膜への熱損傷のダメージが懸念されます。

今回導入したHologic MyoSure MANUALティッシュリムーバルデバイスは細径の子宮鏡で子宮内腔を確認しながら、電気メスを使用せず直視下に病変を器械的に細切して切除するため、熱損傷による内膜へのダメージがありません。また、細切された組織片は、器械的に吸引除去されるため、視野を常にクリアに保ち病変の切除を確認することができます。
そのため不妊治療中の方には最適な治療法かと考えられます。

当院での治療対象は超音波検査や不正出血などの症状で子宮内膜ポリープが疑われる方となります。(治療前に子宮鏡での病変の有無の最終確認が必要です)
なお、処置時は麻酔で眠った状態で行いますので痛みを感じることはありません。
今後、治療適応の方には随時説明させていただきますのでよろしくお願いいたします。

今回コラムを担当しました、医局の藤原です。出身は大阪で、大阪労災病院や泉州広域母子医療センターでお産や婦人科の手術を経験した後、2021年より当院で勤務させていただいています。周産期センターで勤務している際に体外受精で妊娠された方も多く担当させていただきましたが、一般的な市中病院では不妊治療は行っていないためどのような治療を受けられて妊娠・出産に至ったのか当時はわかりませんでした。生殖医療の分野もしっかりと経験し産婦人科全体の理解を深めたいことがきっかけで生殖医療という分野に進むこととなりました。少しでも多くの方ができるだけ早く妊娠できるような治療を提供できるように日々精進いたします。よろしくお願いいたします。