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「重篤な遺伝性疾患を対象とした着床前遺伝学的検査(PGT-M)実施施設」の認定を取得しました

2022.5.13
お知らせ
医局より

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この度、当院は令和4年4月6日付で「重篤な遺伝性疾患を対象とした着床前遺伝学的検査(PGT-M)実施施設」の認定を取得しました。
これにより、当院は日本産科婦人科学会が定める「着床前診断に関する見解/細則」の2022年1月の改訂に則ったPGT-M実施施設であることが承認されました。

PGT-Mは、家系内に固有の重篤な遺伝性疾患を発症する可能性のある方に対して、その遺伝子の変化を調べます。疾患によっては、妊娠後の出生前診断の選択肢もありますが、望まない結果による身体的、精神的負担は大きく、これらを避けることにも繋がります。PGT-Mでは、疾患を発症する可能性のある胚の移植を避けることで、妊娠後の精神的負担を軽減することが期待されます。
生まれてくることのできる胚の移植を避けることが、「命の選択」につながると考える人もいます。重篤な遺伝性疾患に対する考え方も一人ひとり違い、社会情勢の変化とともに少しずつ変わってきています。
それぞれの疾患に対して、臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラーから詳しく説明し、一緒に考えさせていただきます。
着床前診断や遺伝性疾患の遺伝についての疑問点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

当院ではPGT-Mだけではなく、染色体に対する着床前遺伝学的検査(PGT-A・PGT-SR)も日本産科婦人科学会の認定を受け実施しております。
着床前診断に関してはこちらのページもご覧ください。
https://www.ivfnamba.com/shinryo/chakusyomae.html

生殖遺伝カウンセリングでは、遺伝子や染色体に関連したことがらや、遺伝や妊娠に関する心配や不安、これらをめぐってご家族の間で生じる悩みのご相談を受けております。
https://www.ivfnamba.com/tougou/iden.html

当院でPGT-M実施後に出産された患者様の記事が朝日新聞に掲載されました。
2人のお子様を亡くされた絶望の淵の中から、受精卵診断であるPGT-Mを一つの光として、全国で数ヶ所しかない実施施設の当院を受診されました。
PGT-M実施の結果、疾患に罹患していない児を出産されるまでの背景が紹介されております。
https://www.ivfnamba.com/news/16645.html