ニュース&トピックス

凍結タンク監視システムを導入しています

2021.11.18
レポート
生殖技術部門より

ホームページをご覧のみなさまへ

体外受精治療をする中で胚(受精卵)、卵子や精子を凍結保存する場面は今では当然のように行われています。胚移植を受ける患者様のほとんどが凍結胚移植であることからも凍結保存は一般的になりました。

今回は、その保存に使われる容器である凍結タンクについてのご紹介です。

凍結保存には液体窒素(-196℃)が不可欠ですが、一度なくなってしまうと凍結している胚、卵子や精子は死滅してしまいます。そのような痛ましい事故が海外では数例報告されており、タンクの破損がその一つの原因に挙げられます。

当院での経験はまだありませんが、タンクの破損は突然起こります。
これを予知することは非常に難しいのですが、破損した場合にすぐに駆けつけることができれば救出することが可能です。

それを可能にするために「破損したタンクの特徴」に着目しました。
その特徴とはタンク表面が霜が下りたように真っ白になるくらいに冷やされることです。
これを逆手に取りタンク表面に温度センサーを取り付けて24時間モニタリングするシステムを導入しております。温度低下が起これば通報によりスタッフが対応することができ、皆様からお預かりしている大切な凍結胚、卵子、精子を守ることが可能です。

今回ご紹介しているような部分にも配慮しておりますので、皆様にはご安心いただければと思います。

 

関連ページ

迫りくる災害への培養室の備えと取り組み | 不妊症・不妊治療の専門クリニック | IVFなんばクリニック (ivfnamba.com)