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卵巣予備能検査について(勝医師)

2021.4.15
お知らせ
医局より

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今月のコラムを担当します、医局の勝です。

当院では、患者様のこれまでの不妊期間・不妊治療歴などをふまえ卵巣予備能の検査を実施しています。卵巣予備能(卵巣に備わっている力)をより正確に評価することは、適切な治療法を選択し、不妊治療の成績の向上を目指す上で重要となります。

卵巣予備能の評価で有名なのがAMH(抗ミュラー管ホルモン)です。AMHは月経周期と関係なく検査が可能で、最もよく用いられる検査の一つです。ただしAMHは0.5~1.5ng/mL程度の測定誤差があるといわれており、例えばAMH1.0ng/mLの方が後日もう一度検査をすると2.5ng/mLだった、ということが起こりえることになります。

そのため当院ではAMHに加えて、月経中の基礎ホルモン値と胞状卵胞数の計測もおこない、総合的に卵巣予備能を評価しています。胞状卵胞数の計測には最新の3D超音波機器を用いて、解析プログラムにより胞状卵胞数を算出しています。月経期を過ぎると主席卵胞の発育が始まり胞状卵胞数を正確に評価できなくなるため、検査を予定されている方は月経開始後早めに検査の予約をとっていただくようお願いします。

胞状卵胞数の検査は体外受精予定の方の前周期もしくは2、3周期前におこないますが、一般不妊治療予定の方でも検査のご希望があれば早めに検査を受けていただくことも可能です。また、治療のステップアップの時期がきましたら、診察医から検査をご提案させていただくこともあります。ご不明な点があれば診察時医師にお尋ねください。