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漢方薬について(北山医師)

2019.11.5
お知らせ
医局より

ホームページをご覧のみなさまへ

こんにちは、医局の北山です。

先日当院の山内博子先生の漢方薬のご講演を聞いてきました。

・柴苓湯の服用は胚質を向上させる可能性が示唆された。

・柴苓湯に含まれる生薬の柴胡には自律神経系を調整し、ストレスを軽減する作用があるので、体外受精時に柴苓湯を使用することで副次的にストレスを軽減する可能性も考えられる。

とのお話でした。今後も適応のある患者様に積極的に使用していくことと思います。

さて、一般的に漢方というと体にやさしいというイメージでしょうか。
きっと、昔から内服されていて、各ご家庭でも内服されていたのを目にしたことがあるとなると安全という意識になりますでしょうか。わたくしごとな話ですが、先日、祖母宛てに遠く離れた北海道の民宿から連絡がありました。高祖母から高祖父宛てに書いた手紙が民宿に残っていて、捨ててもいいかとの連絡でした。
先祖同士のラブレターかと、ウキウキどきどきしながら祖母と母が北海道まで見に行ったそうです。が、内容は手ぬぐいや漢方薬などの生活必需品がメモされていただけで、母達としてはつまらないものだったそうでした。ただ、そんな昔から漢方薬を本当に必要としていてご先祖様も煎じて内服していたのだろうなと私なりには実感でき温かい気持ちになりました。

余談となりましたが、当院では問診などから気血水の状態を把握して処方しております。東洋医学的な診察で他覚的な視点が大事で、統合医療部門の看護師や薬剤師も積極的に介入しております。漢方がやさしいといえど生薬の植物園には鍵がかかっているような猛毒のものもあり、適応や症状に応じて処方してまいります。
患者様の治療の補助としてお役に立てればなぁと思うばかりです。